圧力の単位


圧力の単位は色々ありますが主に使われているものを上げると

 SI単位(国際単位): \(Pa\ [kg m^{-1} s^{-2}]\ \ =N/m^2\)
  国際的に使われる基本単位がPa(パスカル)です。
  1平方メートル当たり1ニュートンと少しわかりにくいです。

\(Pa\)が国際単位ですが、まだ以下の慣用単位も使われています。
  \(Torr \)     \(1 Torr = 133Pa (Torr = mmHg)\)
  水銀柱の高さをもとにした単位で古くから使われています。
 \(1\ Kgf/cm^2\)  \(9.8×10^4 Pa\) (ほぼ大気圧に近い)
  \(atm\)(気圧)  \(1\ atm = 760Torr = 101325 Pa =1013 hPa\)(ヘクトパスカル)
  天気予報で出てきます(ヘクトは100の意味)
   「台風の中心気圧は950ヘクトパスカル...」
  (台風の強さと直接関係はないですが、低いほど強い傾向があります)

<パスカルの原理>
閉じ込められた流体の一部に圧力を加えると、その圧力は流体のすべてに伝わります。これをパスカルの原理といいます。
左のシリンダーの一つのおもりが右の断面積が10倍のシリンダーの10個のおもりと釣り合います。つまり一定の面積にかかる力は同じなので釣り合います。てこと同じく、小さな力をくわえても大きな力が得られます。しかし、左のシリンダーを10cm下げても、右のシリンダーが10cm上がるだけなので、エネルギーで得をするわけではありません。

<トリチェリの実験>
ガラス管に水銀を満たし、水銀を満たしたさらに逆さに立てると、水銀が下がっていき、水銀面から76cmのところで止まります。
つまり高さ76cmの水銀柱の重さと空気の圧力(大気圧)が釣り合っていることになります。
この水銀柱の高さを単位として使うようになりました。この単位は今も使われています。例えば血圧100というのは、水銀柱の高さが100mmということです。

では、大気圧というのはどれぐらいの大きさでしょうか。
 大まかにいうとこれぐらいです。

ということは、当たり前ですが、1メートル四方の面積にかかる力を考えると物凄い力になります。